ハンドメイド販売で出会った迷惑客10選|笑えるクレーム&勘違いストーリー集

ハンドメイド販売の現場で実際に起きがちな“迷惑客”やクレームを面白おかしくまとめました。理不尽すぎて笑うしかない勘違いや、ほっこりする「嬉しいクレーム」まで10選をご紹介します。

  • 更新2025年8月16日

ハンドメイド作家として活動していると、心を込めて作った作品が、まさかのクレームやトラブルの対象になることがあります。でもその中には、怒るより「もう笑うしかない…!」と思える出来事もたくさん。

今回は「ハンドメイド クレーム」というテーマで、実際にありそうで思わず吹き出してしまう迷惑客・勘違いエピソードを10選ご紹介します。


「汚れているから返金して!」→子どもが落書き

ある日届いた一通のメッセージ。
開口一番「作品にインクの跡がついています。返金してください!」との内容でした。

添付された写真を見ると、確かに作品の表面には太字のマジックで殴り書きのような跡が。
「えっ…?私はそんなペン使っていないのに…」
悪質なクレーマーかもしれないと一瞬身構えつつも、作家として誠心誠意、丁寧なフォローメールを送りました。

返金もやむを得ないかと思い始めた数時間後、購入者から再びメッセージ。

「申し訳ございません。確認したところ、私の3歳の息子が落書きをしてしまったようです。本当に失礼いたしました。」

その瞬間、緊張がふっと解けて、思わず笑ってしまったのだとか。

結果的に、購入者からは改めて丁寧な謝罪が届き、さらに「誠実な対応に感動しました」と絶賛のレビューもいただけたそうです。それ以降、その方は何度も購入してくれるリピーターになり、作家にとって大切なお客様の一人となりました。

クレームから始まった縁が、思わぬ形で信頼関係に変わったエピソードです。


「手作りなのに既製品じゃないの?」という謎クレーム

ある日届いたレビューには、思わず二度見してしまうコメントが。

「手作りって書いてあるのに、縫い目が既製品みたいに整ってない。もっと工場製品みたいにできないんですか?」

……いやいや、「手作りなのに既製品じゃないの?」ってどういう理屈?
むしろハンドメイドの魅力は、既製品には出せない“一点物らしさ”や“人の手のぬくもり”のはず。

作家としては「じゃあ既製品を買っていただいた方が…」と心の中でツッコミを入れつつも、もちろん表向きには丁寧に対応。理不尽すぎて返答に困る、まさに典型的な「ハンドメイド クレーム」でした。


「値引きしてくれないと買えない!」→その後しれっと購入

ある日届いたメッセージは、かなり強気な一文から始まりました。

「予算が厳しいので、◯◯円まで値下げしてくれないと無理です。」

はっきり断らないとトラブルになりかねないと思い、丁寧に「申し訳ありませんが値下げは対応しておりません」と返信。
その後、返事はなく「やっぱり買ってもらえないか」と少し残念な気持ちに。

ところが翌日。
通知を見てみると、同じお客様が何事もなかったかのように定価でしれっと購入していたのです。

拍子抜けしたと同時に、作家仲間に話したら「それ、あるあるだよね!」と大笑い。
強気な交渉からのしれっと購入は、ハンドメイド販売の世界でよく聞く笑えるエピソードのひとつです。


「壊れやすい!」…実はペットがかじっていた

「商品が壊れました!強度に問題があるのでは?」そんなメッセージと一緒に送られてきた写真を見て、思わず苦笑い。

そこに映っていたのは、わずかに噛み跡が残る革小物。どう見てもワンちゃんが楽しそうにガジガジした後の姿でした。

恐る恐る「こちら、もしかしてワンちゃんがかじってしまったのでは…?」と指摘してみると、数時間後に届いた返信はバツの悪そうな短文。

「あっ……そうかもしれません。すみませんでした。」

その後、高評価レビューが投稿され、「丁寧な対応をありがとうございました」とまで書かれていました。きっとお客様自身、クレームの原因がペットだったことに気づいていなかったのでしょう。

ハンドメイド販売ならではの、ちょっと笑える一件でした。


「到着が遅い!」…実はポストに入っていた

「発送通知から数日経っているのに届かない!」
そんな怒りのメッセージが届き、すぐに配送状況を確認しました。

すると結果は「すでに投函済み」。
不思議に思ってさらに詳しく尋ねてみると──

「え、昨日からポストに入ってました…。気づきませんでした。」

どうやら超小型の封筒で送ったため、ポストの奥に引っかかってしまい、お客様が気づかなかったようです。

以来、同じようなトラブルを防ぐため、少し大きめの箱に切り替えることに。誰も悪くないけれど、ちょっと笑えるハンドメイド クレームでした。


「レビューの書き方がわからない」と問い合わせ

ある日、そっけない一文のメッセージが届きました。

「レビューの場所が見つからないんです。わかりづらいですよね?どうすればいいでしょうか?」

その時の第一印象は、「もしかして低評価レビューの前触れかも…?」という不安。
けれど、やり取りを進めていくうちに事情はまったく違うことがわかりました。

送り主は、最近ネットショッピングに挑戦し始めたご高齢のお客様。

「普段はレビューなんてしたことがないけれど、この作品は本当に素晴らしかったので、どうしてもレビューを残したい」と強い思いを持ってくださっていたのです。しかしレビューの投稿方法が分からず、困り果てた末に直接作家へ問い合わせてきたのでした。

こちらで丁寧に手順をお伝えすると、後日届いたのは心からの絶賛レビュー。
「丁寧な対応に感動しました。またぜひ購入したい」とまで書いてくださり、作家にとって忘れられないレビューとなりました。

一見そっけなく始まったやり取りが、実は深い感謝の気持ちにつながっていた──。
そんな、ちょっと嬉しい“クレーム風”体験でした。


「色が違う!」と言われたけどスマホの画面設定のせい

ある日、届いたメッセージには強い調子の一文が並んでいました。

「写真と全然色が違います!説明と違うものが届きました!」

自然光で撮影し、色味も忠実に反映させたつもりだったので、正直「なぜ…?」と首をかしげるばかり。
すぐに写真を突き合わせながらやり取りをしてみると、思いがけない原因が判明しました。

お客様のスマホ画面が「ブルーライトカットモード」で常時暖色表示になっていたのです。
そのため、鮮やかなブルー系の作品が、画面上ではかなりくすんだ色に見えてしまっていました。

事情を説明するとお客様は驚いた様子で、実際に設定をオフにしてもらったところ──
「本当に色が違う!ちゃんと写真どおりに見えます!」と納得。

最終的には「スマホのことまで教えていただいて助かりました」と感謝の言葉までいただき、クレーム対応のはずがちょっとしたスマホ設定教室になったのでした。


「ラッピングが可愛すぎて捨てられない!」という“嬉しいクレーム”

ある日、新しいレビューの通知が入りました。
星の数は満点の「★★★★★」。なのに、タイトルには一言──

「困ってます!」

思わずドキッとして本文を開いてみると、そこに書かれていたのは予想外の内容でした。

「ラッピングが可愛すぎて捨てられません。箱も袋も全部とってあります。部屋がどんどん作品とラッピングで埋まっていくのが困りものです。」

…なるほど、これは“クレーム”というより嬉しい悲鳴。
褒めすぎて困っているという、なんともほっこりするエピソードでした。


「まだ届いてないんですが…」と言われたけれど

ある日、お客様からメッセージが届きました。

「まだ届いてないんですが、どうなっていますか?」

慌てて配送状況を確認すると、ステータスはしっかり「お届け済み」。
「そんなはずは…」と首をかしげつつ伝えると、しばらくして赤面の返信がありました。

実はご家族が先に荷物を受け取り、お母さんがすでに開封して使っていたのだとか。

「すみません、ちゃんと届いてました…。母が気に入って先に使ってしまったようです。」

その後なんと、「母にも同じものを持たせたいので追加でお願いします」ともう一つ注文をいただきました。

最初はクレームかと思った出来事が、結果的にはリピート購入につながるという、思わず笑ってしまう一件でした。


「名前の刻印を頼んでないのに入ってる!」→実はブランドロゴ

ある日届いたメッセージは、かなり強い口調でした。

「名前の刻印なんて頼んでないのに、勝手に入れましたよね?!」

びっくりして写真を確認すると、そこにあったのは見慣れたブランドロゴ。
シンプルなアルファベットのロゴを、お客様が自分の名前と勘違いしてしまったようです。

事情を丁寧に説明すると、問い合わせの返信もなく連絡が途絶えました。

数日後、レビューには「誤解にもしっかり丁寧に対応してくれました。安心して購入できます」と高評価が。

おそらく購入者さんも強気のクレームをした後で間違いに気が付き、恥ずかしかったのでしょう。クスッと笑ってしまいました。


まとめ|クレームも笑い話に変えてしまおう

ハンドメイド販売にクレームはつきものですが、中にはこうして「怒るより笑える」迷惑客エピソードもたくさんあります。理不尽な要求や勘違いも、時間が経てばネタになるもの。

もしあなたが今クレーム対応で落ち込んでいるなら、「後で笑える話になる」と思ってみるのもおすすめです。
ハンドメイド作家の道は決して平坦ではありませんが、こうしたハプニングも含めて楽しんでいきましょう。