ハンドメイド作家が直面するクレーム実例5選|前向きに変える対処法と気持ちの整え方

ハンドメイド販売につきもののクレーム。理不尽に感じることもありますが、実例から学ぶことで前向きに変えられます。本記事では、実際にあった飛んでもないクレーム実例5選と、それをプラスに変える対処法・気持ちの持ち方をまとめました。

  • 更新2025年8月16日

ハンドメイド販売を始めた多くの作家が、最初に直面して心を揺さぶられる出来事の一つが「クレーム」です。
「せっかく心を込めて作ったのに…」「自分は向いていないのかも」と落ち込んでしまう人も少なくありません。

しかし、ハンドメイド販売におけるクレームは避けられないもの。大切なのは、クレームをどう受け止め、どう対処するかです。中には理不尽すぎて笑ってしまうようなケースもありますが、そこから学べることもあります。

この記事では「ハンドメイド クレーム」というテーマで、実際にあった飛んでもないクレームの実例と、それを前向きに変えるための考え方・対処法を紹介します。


なぜハンドメイド販売でクレームが起きるのか

量産品と違う“手作り”ならではの難しさ

既製品のように工場で規格化されていない分、ハンドメイド作品は一点一点に個性があります。手縫いのゆらぎや、天然素材の質感の違いなどが魅力である反面、購入者にとっては「不良品」と受け取られることもあります。

購入者の期待と認識のズレ

「写真どおりの色だと思ったのに違った」「思っていたより小さい」など、写真や説明文からイメージしたものと実物の差がトラブルを生みます。これは多くの作家が経験する典型的なクレームです。


ハンドメイドでありがちなクレーム実例5選

色味が写真と違うと言われた

ハンドメイド作家に多いのが「写真と色が違う」というクレーム。スマホやPCの画面設定によって見え方が変わるため、完全に一致させるのは不可能です。
対策:「写真の環境によって色の見え方が異なる場合があります」と商品説明に明記しておくと予防できます。

到着が1日遅れただけで低評価

配送業者の事情で到着が1日遅れただけで「二度と買わない」と低評価を受けた事例も。作家の責任ではないのに辛辣なコメントが残ることがあります。
対策:発送通知時に「配送状況は追跡番号からご確認ください」と伝える、また遅延リスクについても説明しておくと安心です。

想定外の使い方をされて破損→作家のせいにされた

本来アクセサリーとして販売した作品を、インテリアや雑貨として無理な使い方をして破損。「壊れたから返金して」と要求されたケース。
対策:商品説明に「想定外の使用による破損は保証対象外」と記載しておくことが大切です。

手作りの縫い目に「既製品レベルを要求」

ミシンや手縫いの作品に「縫い目が工場製品のように揃っていない」とクレーム。ハンドメイドの味わいを理解していない購入者からの要望です。
対策:商品説明やプロフィールに「一点一点、手作業による個性をお楽しみください」と伝えておきましょう。

値引き交渉を断ったら悪質レビュー

「もっと安くならないか」と交渉され断ったところ、購入後に「対応が冷たい」と低評価レビューを書かれたケース。作家にとっては理不尽すぎる体験です。
対策:価格交渉には応じない方針をプロフィールに書いておくことで、トラブルを減らせます。


クレームをプラスに変える対処法

まずは冷静に受け止める

感情的に反応してしまうと状況は悪化します。まずは深呼吸し、事実と相手の感情を切り分けて考えることが大切です。クレームや不満をお客様から頂いたとしても全てが悪質なクレームというわけではありません。冷静に考えてみると作家自身に問題があることも多くあります。まずは一度フラットな気持ちで購入者の気持ちになってみるように心がけましょう。

改善できる部分は真摯に対応

配送ミスや説明不足など、こちらに改善の余地がある場合は誠意を持って対応することで「むしろファンになってくれた」という逆転ケースもあります。

むしろ、適切な不満を言ってくださるお客様は改善のヒントを与えてくれている優良顧客です。不満を持っても何も言ってくれなければ、作家としても改善すべき点が判断できず、いつまでたっても売上が伸びることはありません。

貴重なご意見を次につなげられるかどうかは作家次第。売れている作家さんはちゃんと顧客の気持ちに立った運営ができているように思います。

理不尽なクレームは“線引き”を

とはいえ、明らかに不当な要求や誹謗に近い内容は、無理に応じる必要はありません。商品代金以外の金銭を要求されたり、怒りからSNSなどのコメント欄を荒らしてくる悪質なクレーマーも極々一部ですが存在します。

このような事態になった場合こそ、感情的になってはいけません。なぜ購入者はここまで怒っているのかを冷静に考えたうえで、改善できそうにない要求ばかりを突きつけれられる場合は、プラットフォームのサポートに相談したり、毅然とした対応をとることもプロとして必要です。


心が折れそうなときの気持ちの持ち方

「良いお客様の声」に目を向ける

悪い評価は心に残りやすいですが、実際は応援してくれるお客様の方が圧倒的に多いものです。ポジティブなレビューを読み返し、自信を取り戻しましょう。

「完璧」を求めすぎない

ハンドメイド作品は「完璧でないところ」が魅力です。工場製品と同じ基準で評価される必要はありません。自分のスタイルを信じましょう。

仲間やSNSで共感を得る

同じように活動する作家仲間に相談すると「私もそんな経験あるよ」と共感が得られ、気持ちが軽くなります。SNSコミュニティも支えになります。

批判的な意見には感謝しよう

あまりに周りを味方ばかりで固めてしまっても視野が狭まってしまうので要注意。明らかに作家のアフターフォローの仕方に問題があったのに、周囲の仲間からのフォローを真に受けて「私は悪くない!この人はクレーマーだ!」とシャットアウトしてしまってはいけません。


まとめ|クレームは成長の糧にできる

ハンドメイド販売におけるクレームは、誰にでも起こりうるもの。大切なのは、それを「攻撃」と捉えるのではなく「学び」としてどう活かすかです。理不尽な要求はスルーしつつ、改善点はしっかり修正する。そうすることで、作家としての信頼度はむしろ高まります。

「ハンドメイド クレーム」を経験したからこそ、作品や接客に磨きがかかり、より多くのお客様に愛される作家へと成長できるのです。